Eさん 男性 34歳

ワーキング・メモリートレーニングの結果報告

Eさん、34歳、はワーキング・メモリートレーニングを**-**の間実施し、25回のトレーニングを全て完了しました。

Eさんによると、得意なエクササイズは<数字>であり、苦手なエクササイズは<立方体><回転盤>とのことでした。トレーニングは中盤になると、仕事が忙しく、トレーニングに思うように時間を割くことができず大変だったとのことです。しかし、Eさんは強い意志のもと、最後までトレーニングをやり遂げることができました。

トレーニングの結果

Eさんのトレーニング結果は、①ワーキング・メモリーのインデックス、②ラップアップセッションで示されたトレーニング効果の2つの側面からわかります。

ワーキング・メモリー・インデックスとは

ワーキング・メモリーの容量は、トレーニング期間中に定期的にいくつかのエクササイズの結果をもとに計算され、ワーキング・メモリー・インデックスとして示されます。ワーキング・メモリーの改善(インデックスの向上)は、トレーニングの開始時に計算されたインデックス(開始時のインデックス)とトレーニング期間中に得た最高のインデックス(最高インデックス)とを比較することで計算されます。ワーキング・メモリートレーニングを完了した人の平均的な改善は23点です。ここで重要なことは、インデックスはワーキング・メモリーを測定するための手段に過ぎず、日常生活場面で使われるワーキング・メモリーへの直接的なトレーニング効果に対応するものではないということを念頭においていただくことです。

Eさんの開始時のインデックスは88点であり、同年代でワーキング・メモリー障害のない方の平均=100よりもやや低いと考えられます。トレーニング期間中にEさんは、最高インデックスとして132点をマークし、これは、44点の向上となります。これはワーキング・メモリートレーニングを受けた他の人と比べて大変素晴らしい改善であると考えられます。

ラップアップ・セッションについて

トレーニングを終えて、Eさんは、「トレーニングはよかったです、集中力もついたし」、「トレーニングの満足度としては100点です」、「後半は成績がそこまで伸びていないにも関わらず、インデックスの向上が見られ、おまけ感があった」、「トレーニング期間中モチベーションをキープすることは特に大変ではなかった」、「トレーニングを申し込んでから開始までの対応が遅いように感じた。もう少し早く開始できたらよかった」などと言っていました。Eさんは、途中トレーニング量を増やすこともしましたが、順調にトレーニングを終了することができました。また、ご自身なりに工夫をこなしながらトレーニングを楽しんでいたことが窺えました。

Eさんに見られるトレーニング中の効果は、

集中が長時間ぶれにくくなったこと

(会議中でもある程度集中が持続するようになった。)

理解力が向上したこと

(人の話を聞いていて、その先まで考えられるようになった。仕事上の指示よりも更にその先までが見通せるようになった。)

対人関係が改善したこと

(社内の人間関係がよくなった。)

ケアレスミスがかなり減ったこと

やらなくてはいけないことを忘れなくなったこと

(以前は3個あったうちの1つしか覚えていられなかったのが、今は6個くらいまで覚えていられるようになった。)

などです。